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779:1◆stb.HbmXsI:2006/04/24(月)00:20:09.07ID:K5rAzBqg0



( ゚∀゚)「ツン、やっぱりおかしいんだ」



( ^ω^)「・・・・」



数日後、ジョルジュは再びブーンの家を訪ねていた。



( ゚∀゚)「今日さ、学校でツンの姿を見かけたときに、冗談で

     ”ツンちゃん”って呼んだら、あいつ今にも泣きそうな顔で振り向いたんだよ」



(;^ω^)「・・・・・・・・・・」



( ゚∀゚)「何かあったのかな・・・」



(;^ω^)「・・・・・・んー・・・・」



ジョルジュの話を聞きながら、ブーンは心が締め付けられるのを感じた。

ツンの意志を尊重して言わないべきか?

それとも、ジョルジュに全てを告白して、なぜツンの様子がおかしいか分からないとい不安を解消してやるべきか?

考えても考えても答えは出ない・・・。





785:1◆stb.HbmXsI:2006/04/24(月)00:23:55.89ID:K5rAzBqg0

( ゚∀゚)「ごめん。こんなこと相談できるの、ブーンしかいなくて」



( ^ω^)「気にするなお。聞いてやることしかできないけど、

      それでもよければいつでも来るといいお」



( ゚∀゚)「・・・・・・・・・ありがとう」



そうは言うものの、本当は相談に乗りたくなかった。

ブーンは先ほどから、ジョルジュに無言の威圧をかけられているような錯覚に陥っていた。

俺はお前の知らないツンを知っている。

お前の知らないところで、ツンと恋人同士の時間を過ごしている。

お前がツンとしたことがないことをツンとしている。

俺とツンの絆は固い。何人も入る隙なんてない。

そんな重圧を感じながらも、結局のところ自分はどうすることもできないのだ。

ブーンは自分の無力さを感じながら、ただただジョルジュの話を聞くしかなかった。





792:1◆stb.HbmXsI:2006/04/24(月)00:27:01.93ID:K5rAzBqg0

ピロリ〜♪



その時、ジョルジュの携帯電話が鳴った。



( ゚∀゚)「あ、電話だ。ちょっとすまん」



( ^ω^)「うんだお」



ジョルジュはポケットから携帯電話を取り出す。

まさか、ツンからの電話なのでは・・・?

だとしたら、二人の会話を聞くなんて自分には耐えられない。



( ゚∀゚)「もしもし・・・うん、ごめん。今日は行けないんだ。明日は行くよ。

     ・・・・・・・・うん、うん、じゃあまた明日」



( ^ω^)(そういえばツンはバイトがあるはずだお・・・ツンじゃないお?)







799:1◆stb.HbmXsI:2006/04/24(月)00:29:56.32ID:K5rAzBqg0

ピッ

( ゚∀゚)「ごめんごめん。友達からだった」



( ^ω^)「そうかお・・・」



( ^ω^)(・・・・・・”また明日”って言ってたお。やっぱりツンかお?俺のことを気遣って友達からの電話だって嘘ついたお?

      それとも本当に友達なのかお?でも・・・)



(;^ω^)(・・・・・裏を読んでいても仕方ないお。どっちにしろ俺には関係のないことだお)



ジョルジュは一時間くらいツンのことを話した後、すっきりした様子で帰っていった。

ただ話を聞いていただけなのに、ブーンはぐったりと疲れているのを感じた。





812:1◆stb.HbmXsI:2006/04/24(月)00:33:17.61ID:K5rAzBqg0

明け方頃に降り出した雨が、地面を冷たく濡らしている。

いつもなら初雪が降る頃なのだが、今年は暖冬らしく、未だに冬の知らせが届いていなかった。



ξ゚゚)ξ「寒いねー。冬の雨って、雪よりも冷たく感じるよ」



( ゚∀゚)「珍しいね。11月に雨なんて」



この日二人は屋上ではなく、特別教室棟の4階の階段の踊場にいた。

ここは普段人がめったに通らないので、外の天気が悪い日はここで昼休みを過ごしていた。



( ゚∀゚)「今日ツンはバイトないんだよね?」



ξ゚゚)ξ「うん。でもジョルジュ君は塾の日だよね」



( ゚∀゚)「うん・・・。ごめんね、一緒に帰れなくて」



ξ゚゚)ξ「ううん!大学に受かる為だもん、大丈夫だよ」



( ゚∀゚)「ツンはいいこだね」



ξ///)ξ「・・・・・・・っっ」



いつものようにジョルジュがツンを抱きしめる。二人の唇が自然に引き寄せあう。

ゆっくりと舌を絡めあい、濃厚なキスに夢中になる。





818:1◆stb.HbmXsI:2006/04/24(月)00:35:32.07ID:K5rAzBqg0

( ゚∀゚)「そういえばツンは悩み事とかないの?」



唇を離してしばらくジョルジュの胸に顔をうずめているところに、急に話し掛けられた。



ξ゚゚)ξ「なぁに?突然・・・」



( ゚∀゚)「いや、そうゆう話聞かないからさ」



ξ゚゚)ξ「・・・・・まぁそれなりにはあるけど・・・気にしていてもしょうがないしね・・・・」



( ゚∀゚)「うん・・・」



ξ゚゚)ξ「なるべく前向きにできるようになればいいなーとは思ってるよ・・・」



( ゚∀゚)「そっか・・・・」







823:1◆stb.HbmXsI:2006/04/24(月)00:37:09.54ID:K5rAzBqg0

ξ゚゚)ξ「どうしたの?」



( ゚∀゚)「いや、俺の自慢のコはしっかりしてるなーと思って♪」



ξ///)ξ「もうっ」









本音ではなかった。

本当はずっと引きずっている事がある。夢に見てまでうなされる事がある。

前向きに考えられない事がある。



でも、ツンはジョルジュに気付いて欲しかった。表面だけじゃなく、心の奥の奥まで見てもらいたかった。





( ゚∀゚)「じゃあ、夜にメールするから」



ξ゚゚)ξ「うん。頑張ってね」



二人はこの日、予鈴前に教室に戻った。







827:1◆stb.HbmXsI:2006/04/24(月)00:39:14.85ID:K5rAzBqg0

午後の授業を終え、ツンは一人本屋に来ていた。



ξ゚゚)ξ(カラーコーディネートの資格欲しいんだよなぁ・・・)



実はツンはひそかに、メイクアップアーティストになりたいと思っていた。

女性の顔をより美しく彩るメイキャップに、ツンは憧れを抱いていたのだ。



ξ;゚゚)ξ(うわ・・・なんか覚えるの難しそう・・・)



カラーコーディネートの資格は、本人のセンスというよりも、

本の内容を丸暗記しなくてはいけないと知人が言っていたのを思い出した。



ξ;゚゚)ξ(覚えるの苦手なんだけどな・・・)



ツンはその本を手に持ち、一通り店内を回り終えた後、会計をして店を出た。





831:1◆stb.HbmXsI:2006/04/24(月)00:42:17.07ID:K5rAzBqg0

ξ゚゚)ξ(あっ、雨やんでる!良かったー)



店の傘立てにさしていた自分の傘を手に持ち、今度は図書館へと向かう。



ξ゚゚)ξ(図書館なんて小学校の頃に行ったきりだなぁ)



ξ*゚゚)ξ(いつもジョルジュ君はこの道を通って図書館へ向かっているんだよね・・・)



彼とは一緒にいられないが、同じ道を同じ目的で歩いていることに嬉しくなる。

自然と足取りも軽くなった。



この図書館は規模は小さいものの、他の図書館よりも閉館時間が遅いため、多くの学生が受験勉強に利用していた。

入り口の自動ドアをくぐりぬけると、館内は異世界に迷い込んだのかと思えるような張り詰めた空気に包まれていた。

ツンは緊張を禁じえなかった。







842:1◆stb.HbmXsI:2006/04/24(月)00:45:49.43ID:K5rAzBqg0

ξ;゚゚)ξ(うわ・・・センター近いからピリピリしてるなぁ)



あまり長くいない方が自分の身のためだ。

そう思い、足早に資格の本のコーナーへと向かった。



希望の本を見つけ、早速読もうと思ったが、1階の閲覧席は全て埋まっていた。

仕方なくツンは2階へと足を運んだ。



ξ;゚゚)ξ(2階はもっとピリピリしてるんだろうな・・・)



そう考えながら、階段をのぼった。

2階には、一般書コーナーの窓際に閲覧席があり、他に自習室が5部屋あった。

この自習室は毎年この時期ともなると受験生で溢れかり、おのずと緊迫感も高まっている。







860:1◆stb.HbmXsI:2006/04/24(月)00:49:41.22ID:K5rAzBqg0

ツンはちょうど奥の閲覧席が開いているのを見つけ、一目散にその席へ向かった。



ふと一番手前の自習室の中へ目をやると、

そこには塾へ行ったはずのジョルジュの姿があった。



ξ゚゚)ξ(あれ・・・?ジョルジュ君、塾終わったのかな?)



いつもジョルジュが塾を終えて帰宅するのは、早くても夜9時頃で、遅いときは12時にまで及ぶ事もある。

ツンは携帯電話の時計を確認した。まだ6時前だった。



ξ゚゚)ξ(塾の休み時間なのかな?)



ツンは疑うこともせず、ジョルジュに話し掛けようと自習室へ入ろうとした。

その時・・・・。



ξ;゚゚)ξ「!!!!!」



おくの机の影からジョルジュに話し掛けている人物が見えた。

二人は何やらこそこそと話をし、向かい合って座っていた。







869:1◆stb.HbmXsI:2006/04/24(月)00:51:00.68ID:K5rAzBqg0

目をこらしてよく見ると、ジョルジュの隣に座っているのは

市内の女子高の制服を着ている女の子だった。



ツンは足元がぐらつくのを感じた。

いまいち状況が飲み込めないのだが、とりあえずこの場から立ち去らなくては・・・。



おぼつかない足取りで図書館を後にし、自宅近くへ向かうバスへ乗り込んだ時には、

空から再び氷のような雨が降り始めていた。



頭がぼーっとする。まるで自分の体ではみたいだ。

何が起きたのか、よく分からない。

塾に行っているはずのジョルジュが、図書館にいて、知らない女の子と一緒にいた。





880:1◆stb.HbmXsI:2006/04/24(月)00:52:43.28ID:K5rAzBqg0

ξ;゚゚)ξ「どういうこと・・・・?」



(´・ω・`)正直もううざいんだよね



ξ;゚゚)ξ「!!!!」



ツンの脳裏にあの男の声が響く。こだまするように、何度も何度も。



ξ;゚゚)ξ「・・・・・・・ううん!きっと何か訳があったんだ!」



後ろめたいことなんかがあるわけない。ジョルジュを信じたい!

あの声を振り切るように、そして呪文を唱えるように、ずっとそんな事を考え続けていた。



11:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:36:30.52ID:Nqp0D26S0



翌日、ツンとジョルジュはいつものように昼休みを一緒に過ごした。

そして放課後はいつものようにツンはバイト先へ、ジョルジュは図書館へ向かった。

いつもと変わらない日常。いつもと変わらない二人の関係。

昨日あんな光景を目にしながら、ツンはジョルジュに真実を確かめることができなかった。



ξ゚゚)ξ(もしジョルジュ君が浮気してるのだとしたら、私が問い詰める事で”真実”になってしまう。

     それならいっそこのまま黙っていて、隠し通された方がまだマシだ・・・)



真実に向き合う事に臆病になっているツンは、ジョルジュを信じることしかできなかった。

ただ、表面上では信じてはいるものの、心の奥には微かな不信感が芽生え始めていた。

しかしツンはそれをあえて遮り、自分に嘘をついてジョルジュと接し続けた。







13:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:38:02.46ID:Nqp0D26S0





('A`)「おいブーン、帰りヅダヤ寄ってかね?」



( ^ω^)「いいお。俺もちょうど欲しいCDがあったお」



二人はいつものように一緒に下校していた。

ヅダヤは二人の通学路とは逆方向にあったが、

邦楽が好きなブーンと、アニメのビデオやCDを借りるのが好きなドクオの帰りの寄り道の定番となっていた。



( ^ω^)「ドクオはヅダヤに何の用だお?」



('A`)「日蝕グランギニョルが欲しい」



(;^ω^)「・・・?」



('A`)「あるかな。田舎のヅダヤにも」



(;^ω^)「・・・・・・わかんないお」



('A`*)「・・・楽しみだな」





15:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:39:49.26ID:Nqp0D26S0



二人は店内に入り、CDのコーナーへ向かった。



( ^ω^)「チェミストリーのアルバム欲しいお。でもお金ないお」



('A`)「おい、ねーぞ日蝕グランギニョル」



(;^ω^)「しらないお」



('A`)「・・・・・・・・・・・もうやる気なくした。オナニーする気力もねーよ」



(;^ω^)「そんなに欲しいなら注文するといいお」



('A`)「俺に、ヅダヤの店員に話し掛ける勇気があると思うか?」



(;^ω^)「・・・・・・・勇気出すお」



('A`)「・・・・・・・・・・・・・いくら振り絞ってもしっこしか出ない。帰ろうぜ」



(;^ω^)「・・・・・・・・・・・・・」



二人は結局何も買わずに店を出た。

ドクオは、俺は社会不適合者だからな、と、なんだかよくわけの分からない言い訳をしていた。







18:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:40:43.47ID:Nqp0D26S0



( ^ω^)「ドクオ、元気出すお。ゲーセンにでも行くお」



('A`)「・・・・・・・・・・メイたんが俺を待っているというんだな?」



(;^ω^)「メイたん?」



相変わらず会話が噛みあわないまま、二人はいつものゲーセンに向かった。



( ^ω^)「本当に暖冬かお?すごく寒いお。でも雪が降らないってことはやっぱり暖冬かお」



('A`)「俺の心にはいつも雪が降り積もっている」



(;^ω^)「・・・・・・」



('A`)「・・・・・あ、もうすぐ点広真人のイラスト集出るな。予約しようかな」



二人がいつも寄る本屋の前に差し掛かった時、ドクオは歩きながら外から店内を覗いた。

その時、ドクオの足が止まった。



('A`)「・・・・・・・・・・・・」







22:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:42:09.61ID:Nqp0D26S0



( ^ω^)「ドクオどうしたお。早くゲーセンに行くお」



('A`)(あれは・・・)



( ^ω^)「ドクオ?何見てr・・・」



('A`)「アッ―」

  

( ^ω^)「・・・・・・!」



その時、本屋の自動ドアから、見覚えのある人物が出てきた。



( ^ω^)「・・・ジョルジュ!」



(;゚∀゚)「ブーン!?」



ジョルジュの明らかに焦っている様子を見て、ブーンは疑問に思った。

そして・・・







26:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:43:27.66ID:Nqp0D26S0



ヽ^∀^ノ「ジョルジュ?どうしたの?」



ジョルジュの後ろから、他校の制服を着た女の子が顔を出した。



(;^ω^)「・・・・・・・・」



(;゚∀゚)「あっ、ああ、高校の友達」



ヽ^∀^ノ「ふーん」



(;゚∀゚)「・・・じゃ、またなブーン、ドクオ」



ジョルジュはその女の子を連れ、そそくさとその場を後にした。



(;^ω^)「・・・・・・・・・・・・」







29:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:44:59.18ID:Nqp0D26S0



あの女の子は一体誰なのか?もしやジョルジュが、浮気を・・・?



('A`)「お前!決め付けるなって!妹かもしれねーだろうが!」



(;^ω^)「・・・・まだ何も言ってないお・・・」



('A`*)「アーン」



もはやゲーセンに行く気にもなれなかった。

二人はそのまま帰宅した。









そしてその夜―



( ^ω^)(納得いかないお。ジョルジュはどうして他の女の子と一緒にいたお?)



帰宅してからずっと、ブーンは本屋の前で起きたことを考えていた。

ジョルジュが狼狽している様子は、きっと誰が見ても不自然だっただろう。

明日学校でジョルジュを問い詰めなくては。

ブーンはそうは思ったものの、果たして自分が介入して良い問題なのか疑問を感じた。

もしかしたら「お前には関係ない」と門前払いをくらうかもしれない。







31:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:46:16.02ID:Nqp0D26S0



( ^ω^)「・・・・・・・ちょっとドクオの意見も聞くお・・・」



いつもならオナニーをしている時間だが、今日はやる気をなくしたと言っていたから、きっとゲームをしているだろう。

そう思い、携帯を手にした。



ぴぴるぴるぴぴ〜♪



その時ブーンの携帯がなった。

画面に表示されている名前を見て一瞬出るのを躊躇したが、思い切って電話に出ることにした。



ピッ

( ^ω^)「・・・・・・もしもし」



( ゚∀゚)[・・・もしもし、俺だけど]



(;^ω^)(・・・・ジョルジュ・・・)



まさかジョルジュの方から連絡してくるなんて予想外だったが、遅かれ早かれ話さなくてはいけない事。

それならいっそ早い方がいい。







36:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:47:56.89ID:Nqp0D26S0



( ゚∀゚)[なんの用件かもうわかってるとおもうけど・・・・]



( ^ω^)「・・・ジョルジュのこと見損なったお。浮気なんてする奴じゃないと思ってたお」



(;゚∀゚)[違うんだ!あれは塾が一緒のコで・・・それで仲良くなったんだ]



( ^ω^)「・・・」



(;゚∀゚)[志望校が同じだから一緒に勉強してるだけで・・・・恋愛感情は全くない]



( ^ω^)「本当かお?」



( ゚∀゚)[ああ。俺が好きなのはツンだけだ]



それを聞いて安心した。

・・・・という言葉が脳裏に浮んだが、何故か声になって出ることはなかった。





39:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:49:38.92ID:Nqp0D26S0



( ゚∀゚)[・・・でも、誤解される状況作ったしな・・・ツンには正直に言おうと思ってる]



(;^ω^)「ツンに言うのかお!?」



( ゚∀゚)[ああ。バレてから言うよりも、事前に話しておいた方が後ろめたさもないし]



果たしてその選択は正しいのか、ブーンには決めかねる問題だった。

ジョルジュの言うことも一理あるのだが、ツンの心の傷をますますえぐる事になるのではないか。

自分でさえジョルジュに怒りを覚えたのに、ツンには重荷になるだけなのではないだろうか・・・。



( ゚∀゚)[じゃあそういうことだから]



(;^ω^)「あっ・・・待つお!」



( ゚∀゚)[?・・・何?]



(;^ω^)「・・・いや、なんでもないお。」



( ゚∀゚)[じゃあ、また明日な]



(;^ω^)「ばいぶーだお」



ピッ



電話を切り、携帯電話を充電器につなげた。







42:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:50:18.84ID:Nqp0D26S0



実はツンには消したくても消せないつらい過去がある。

そう喉まで出かかったが、その言葉を制止した。

自分が言うべきではない。ツンが言いたい時に言えばいいことなのだ。

でもこのままではツンが傷つくのを黙って見ているだけになってしまう。



(;^ω^)(・・・・・・・・やっぱり俺には何もできないお)



もはや自分とツンを繋ぐ存在はジョルジュだけであったが、

ブーンには越えられない壁となって伸し掛かっていた。





45:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:51:51.79ID:Nqp0D26S0



次の日の3時間目の休み時間。ツンは美術室へ移動していた。



( ゚∀゚)「ツン!」



ξ゚゚)ξ「あ、ジョルジュ君」



美術室へ入ろうとしたところで、ジョルジュに声を掛けられ、立ち止まった。



( ゚∀゚)「今日の昼休みは図書室で勉強するからさ、一緒にいれないんだ」



ξ゚゚)ξ「そっか。分かった」



( ゚∀゚)「で、そのかわりに今日一緒に帰らない?バイトないでしょ?」



ξ゚゚)ξ「え?今日は勉強はいいの?」



( ゚∀゚)「うん。放課後玄関で待ってるから」



ξ゚゚)ξ「わかった」



( ゚∀゚)「じゃあね」







48:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:53:18.99ID:Nqp0D26S0



いつもならメールで済ませるぐらいの用なのに、どうして今日はわざわざ直接来たんだろう。

と疑問に思いつつも、思いがけずジョルジュと会う事が出来てツンは嬉しかった。

それに今日は久し振りに放課後デートができる。



(^▽^)「なぁに〜?デートの約束?ほんとラブラブだねー」



ξ*゚゚)ξ「またからかうー!」



授業が終わるの楽しみだな。

果物をデッサンしながら、ジョルジュとどうやって過ごそうかをずっと考えていた。







51:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:54:40.09ID:Nqp0D26S0







ξ゚゚)ξ「・・・あっ、ジョルジュ君!ごめん待ってた?」



( ゚∀゚)「いや、大丈夫。それじゃあ行こうか」



授業が終わった後に早めに教室を出たつもりだったが、玄関にはすでにジョルジュの姿があった。



ξ゚゚)ξ「どこ行こっか?」



( ゚∀゚)「ああ、俺んち来ない?」



ξ;゚゚)ξ「え・・・ジョルジュ君の家?でも急に悪いな・・・」



( ゚∀゚)「親はまだ仕事だからいないよ。じゃあ行こうか」



なんか今日はジョルジュのペースに振り回されてる気がする・・・。

そう思いつつも、やっぱり一緒にいれるのは嬉しい。

ジョルジュの家に行くのは気が引けたが、素直に一緒に過ごそう。

ジョルジュの後ろを歩きながら、ツンはそう思っていた。







55:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:56:19.57ID:Nqp0D26S0



( ゚∀゚)「ごめんね、急に呼んじゃって」



温かいココアが入ったマグカップを差し出してジョルジュがツンに声を掛ける。



ξ゚゚)ξ「ううん。・・・・いいの?勉強」



( ゚∀゚)「ああ。センター前の最後の模試でA判定が出たから」



ξ゚゚)ξ「えっ?すごいね!合格確実だね!」



( ゚∀゚)「でもまだまだ油断できないよ。余裕こいて足切りになったら洒落にならないし」



ξ゚゚)ξ「そうだね・・・」



( ゚∀゚)「今までどんなにあがいてもB判定までしかならなかったんだけど、一緒に勉強する人ができてね。

    その人と勉強したり対策問題を交換したりして、やっとA判定取れたんだ」



ξ;゚゚)ξ「へぇ・・・」







59:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)00:58:02.71ID:Nqp0D26S0



その言葉を聞いて、図書館での出来事を思い出した。

まさか・・・今ジョルジュが話している人が、あの時の女の子・・・?



( ゚∀゚)「その人はクオリティ高校のコなんだけど」



クオリティ高校・・・。市内にある唯一の女子高である。

そして、図書館で見た女の子の制服も、クオリティ高校のものだった。



ξ゚゚)ξ「それって・・・女の子ってことだよね」



( ゚∀゚)「でも、別にそのコのことが好きなわけじゃない。

    ただ志望校が同じで一緒の塾に通ってるからってだけで・・・」



ξ--)ξ「・・・・・・・・・・・・・」



( ゚∀゚)「俺が好きなのはツンだけだよ・・・」



ジョルジュはそう言ってツンを抱きしめ、額にキスをした。

ふと目が合った時に、ツンは思わずうつむいてしまった。

ジョルジュがツンに触れる時の手はいつものように優しかったが、

その優しさが余計にみじめになった。



時計の秒針の音と一緒に自分の心臓の鼓動が部屋中に響いているのではないかと思うくらい、

ツンの心臓は高鳴っていた。





64:1◆stb.HbmXsI:2006/04/25(火)01:00:37.59ID:Nqp0D26S0



いつものように、誰もいない真っ暗な家に帰宅する。

真っ先に自分の部屋へと向かい、電気もつけずにベッドに飛び込み枕に顔を埋めた。



まさか、自分が問い詰める前にジョルジュから先に言われるなんて、

予想していなかった。心の準備もしていなかった。

ジョルジュがそばにいない今も、未だに居心地の悪さを感じている。



ξ゚゚)ξ(先に言っちゃった方が私に隠さなくて済むからやりやすいんだよね・・・きっと)





ξ゚゚)ξ(ジョルジュ君のこと、信じたい。信じたいけど・・・)



肩のあたりに、ジョルジュに抱きしめられた時の感触がまだ残っている。

いつもの優しい触れ方が、急に偽物のように感じた。



夜の暗闇と心の中の黒い感情が溶け合っていく感覚を覚えながら、

自分も溶けてなくなればいい、そう思った。



9:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:09:42.29ID:9KAOBjGa0



翌日の放課後も、ジョルジュはいつものように塾へ向かった。

塾のない日はいつものように図書館に行くのだろう。あの女の子と。



この頃ツンは、一人でいる方が気が楽だと思うようになっていた。

ジョルジュはもちろん、友達とでさえ話をしているのが苦痛に感じ始めていた。

みんな自分と仲良くしてくれているけど、いつか裏切るのではないか。

思考が悪い方向へ及んでいるのに嫌気を感じつつも、どうしても止められなかった。



インクボトルが倒れると、中のインクは瞬く間にこぼれ広がる。

そして、染み付いたインクはなかなか取れない。

ツンの心はまさしくこんな状態だった。





11:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:11:11.97ID:9KAOBjGa0

ジョルジュの受験勉強の追い込みとツンの心境の変化が手伝って、二人が一緒に過ごす時間は日に日に短くなっていった。

例年より遅めの初雪が降り始めた頃には、赤や緑のイルミネーションが街を鮮やかに彩っていた。



( ゚∀゚)「ツンは何か欲しい物ある?」



ξ゚゚)ξ「んー・・・・。そういうジョルジュ君は?」



( ゚∀゚)「てゆうかクリスマス意識してるってのバレバレだねw」



ξ゚゚)ξ「そうだねw」



一応普段通りの会話は心掛けるようにしていた。

多分、ジョルジュにはばれていない。自分の心が少しずつ離れていっているということは・・・。



( ゚∀゚)「毎日会えなくてごめんね。でもイブの日は一緒に過ごそうな」



ξ゚゚)ξ「でも、私バイトがあるかも・・・」



( ゚∀゚)「早番か遅番かどっちかだろ?

    早番なら夜一緒に過ごせばいいし、遅番ならバイトが始まる時間まで一緒にいよう」



ξ゚゚)ξ「うん」



( ゚∀゚)「ごめんね、まだ12月に入ったばっかりなのに、気が早いよね」



ξ゚゚)ξ「ううん、楽しみにしてるね」







15:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:12:41.10ID:9KAOBjGa0

いつものように、夜11時頃にジョルジュから電話がかかってきた。

昼休みも一緒に過ごすことがなくなったので、電話は二人の仲をひきとめる大切な手段になっていた。

しかし、ツンにはこの電話が苦痛になっていた。



( ゚∀゚)「そういえば今日さ、クオリティ高の試験問題もらったんだよ。

    やっぱ高校によって内容が変わるんだな。解いててすごく楽しかった」



( ゚∀゚)「クオリティ高校の数学の先生はメイヂ大出身らしくて・・・」



( ゚∀゚)「そのコの先輩でメイヂ大に行った人がいて・・・」



あの日以来、ジョルジュはクオリティ高校のあの女の子のことをツンに話すようになっていた。

ツンにはだいぶストレスになっていたが、ジョルジュの受験が成功するためだと思い、適当に相槌を打ちながら聞いていた。







18:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:15:19.01ID:9KAOBjGa0

( ゚∀゚)「・・・・あっ、もうこんな時間か。そろそろ勉強しないと」



ξ゚゚)ξ「まだ起きてるの?明日も学校でしょ?」



( ゚∀゚)「とりあえず数学だけやって寝るよ。ごめんね、ツンと話してると時間忘れちゃうんだよね」



ξ゚゚)ξ「無理しないでね」



( ゚∀゚)「ありがとう。じゃあ、おやすみ」



ξ゚゚)ξ「おやすみなさい」



ツーツーツー



電話が切れたのを確かめると、ツンはベッドに横になり、部屋の電気を消した。

お風呂に入るのも面倒くさい。明日の朝シャワーを浴びてから学校に行こう。

そして放課後はバイトで・・・。ジョルジュはきっと塾か図書館に行くんだろうな。明日はどっちかな。

まぁ、どっちにしろジョルジュとあの女の子は一緒に肩を並べて勉強するんだろうな。







24:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:17:28.65ID:9KAOBjGa0

あの時、ツンが「女の子と二人で勉強しないで」と言えば、ジョルジュはその通りにしただろう。

けどツンは言わなかった。言えなかった。

言おうと思うと、ツンの脳裏にはブーンと仲良くしている時の様子が浮んできた。

ξ゚゚)ξ(私はブーンと仲良くしてたのに、ジョルジュに”女の子と仲良くしないで”って言うのは

      虫が良すぎるよね・・・)

自分の事を棚に上げてジョルジュを責めることなど、ツンにはできなかったのだ。







次の日の放課後。

ジョルジュは塾がなかったらしいのだが、珍しく図書館へも行かずにそのまま自宅へ帰ったらしい。

ジョルジュからのメールを見てそのことを知ったのは、ツンがバイト先についた後だった。



ξ゚゚)ξ(いつもなら授業中にメールくれるのに・・・)



また自分のペースが乱されてる。

そんなことを思いながら、ツンはホールへと向かった。







27:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:19:58.71ID:9KAOBjGa0

(゚∋゚)「ツンちゃん、24と25は出番でもいい?」



ξ゚゚)ξ「あっ・・・うーん・・・そうですねぇ・・・」



(゚∋゚)「ツンちゃんも予定があるだろうけど、せめてどっちかは出てくれない?」



ξ゚゚)ξ「はい・・・わかりました」



(゚∋゚)「ごめんね、人手不足でさ。食器洗いのコもまだ入ったばかりで心配なんだよ」



ξ゚゚)ξ「・・・・」



(゚∋゚)「じゃあ上がっていいよ。おつかれ」



ξ゚゚)ξ「お疲れ様でした」



重い足取りでロッカールームへ向かう。

今日も疲れた。家に帰ったらまたジョルジュから電話がかかってきて、話した後にお風呂に入って・・・。

最近、先のことばかり考えるようになっている。毎日が平坦すぎる気がする。前はこんなんじゃなかった気がする・・・。



何が自分をそうさせるのかはなるべく考えないようにしていた。







28:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:22:00.39ID:9KAOBjGa0

ピルル〜



着替えている時、ツンの携帯が鳴った。



ピッ

『from:ジョルジュ

件名:

本文:バイト終わったかな?

   話があるので、家に着いたらメールちょうだい』



ξ゚゚)ξ(話・・・ね)



ジョルジュがこんなメールをしてくるのは、明日一緒に何をしようとか、休日に遊ぶ予定を立てる時だった。

きっとクリスマスの話でもする気なのだろう。

ツンは特に気にとめることもなく、メールの返事をしないままバイト先を後にした。







30:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:23:46.83ID:9KAOBjGa0

真っ暗な家に帰宅し、リビングの電気をつけた。



ξ゚゚)ξ「新しいバスソルト買ったから、今日はちゃんとお風呂に入ろう」



バスタオルと入浴剤を用意し、給湯器の温度を設定してお湯はりのスイッチを押す。



ξ゚゚)ξ「あ、ジョルジュ君にメールしないと」



今帰宅したことを告げるメールを送った後、自分の部屋へ着替えを取りに行った。

そこでちょうどジョルジュから電話がかかってきた。



ピルル〜♪



ξ゚゚)ξ「もしもし」



( ゚∀゚)「あっ、ツン。おつかれー」







31:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:25:23.47ID:9KAOBjGa0

( ゚∀゚)「今、大丈夫?」



ξ゚゚)ξ「大丈夫だよ」



いつものように、15分くらいで電話は終わるだろう。

そしたら新しく買ったバスソルトを入れた湯船にゆっくりつかって・・・

あ、そうだ、行きつけの美容室からヘアトリートメントのサンプルをもらったんだ。それも使ってみようかな。



ツンが他の事に思考をめぐらせている時、ジョルジュがまたあのコのことを話し始めた。



( ゚∀゚)「クオリティ高のコがさ・・・」



ξ゚゚)ξ「・・・・・・・・・・」



またあのコのことか・・・。

バスタイムのことを楽しく思い浮かべていたツンの心が急に重くなる。

今日はうまく聞くことができるだろうか・・・。







33:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:27:22.30ID:9KAOBjGa0

( ゚∀゚)「なんか、悩んでるみたいで。ツンに同じ女として意見を聞きたいんだけど」



ξ--)ξ「うん・・・・・」



あまり聞きたくない話題だな・・・。

まぁ、適当に流して適当にコメントしていればとりあえずやり過ごせるだろう。



( ゚∀゚)「最近彼氏と別れたらしいんだけど、原因は彼氏の浮気だったみたいなんだ」



ξ゚゚)ξ「ふーん」



( ゚∀゚)「それで、人間不信になったとか言って、泣くんだよ」



ξ゚゚)ξ「・・・・・・・」



( ゚∀゚)「ツンならどんな言葉をかけて欲しい?」



ξ゚゚)ξ「・・・・・・・・・・・・」



この人は私に何を求めているのだろう。

私は、彼が他の女の子と仲良くする手助けをする為に付き合っているのだろうか。







37:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:30:26.85ID:9KAOBjGa0

ξ゚゚)ξ「多分・・・そのコはジョルジュ君のことが・・・・好きなんじゃないかな」



( ゚∀゚)「えっ?」



言ってしまった。

言ってはいけないことだったかもしれない。

けどもう感覚が麻痺している。

というか、ぶっちゃけそのコのことなんてどうでもいい。



ξ゚゚)ξ「ジョルジュ君に優しくして欲しいんじゃないかな?だからそんな相談するんだよ」



一度スイッチが入ってしまえば、もう怖いものなど何もないかのようにどんどん言葉が出てくる。

まるで、頭で考えるよりも先に言葉が出てきているようだ。



( ゚∀゚)「そうかなぁ・・・でもそのコにはツンのことも話してるよ」



ξ゚゚)ξ「・・・・・・好きなら関係ないよ・・・」



( ゚∀゚)「・・・・・・うーん・・・」



これをきっかけに、そのコと会うのを止めてくれれば・・・・。

そんな淡い期待はジョルジュに届くのだろうか。







42:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:33:03.24ID:9KAOBjGa0

( ゚∀゚)「ごめんね、こんな相談、ツンにすべきじゃないのに」



ξ゚゚)ξ「ううん・・・・」



( ゚∀゚)「じゃあ、俺勉強に戻るな」



ξ゚゚)ξ「うん。頑張ってね」





電話を切り、携帯を充電器につなげた。

ジョルジュは私の気持ちに気付いただろうか?

他の女の子の話をされて気分が良くないこと。そして、ヤキモチをやいていることを。



ピーッピーッピーッ



湯船にお湯がたまった合図のアラームが聞こえた。

気を取り直してお風呂でも、なんて気分にはなれなかったが、とりあえず何も考えないようにしよう。

軽くため息をついた後、風呂場へ向かった。







46:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:36:32.47ID:9KAOBjGa0

翌日、道路は雪でうっすらと白くなっていた。

まだ雪は積もるほど降ってはいないが、いつ大雪が降ってもおかしくないくらいの雲が天を覆い、

地上には身がひきちぎれるような冷たい風が吹いていた。



('A`)「おいブーン、俺帰り本屋寄ってくけど」



( ^ω^)「俺は今日は遠慮しとくお。おうちに帰ってご飯作るお」



('A`)「お前・・・まさか・・・」



( ^ω^)「たまには俺も手伝っておげるお」



('A`)「そうか・・・お前にもついに彼氏が・・・・」



( ^ω^)「ちょwww違うおwwwwwかあちゃんの誕生日なんだお」



('A`)「ああ、なんだ人妻か」



(;^ω^)「そんな言い方やめるおwwwwwww」







51:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:38:52.94ID:9KAOBjGa0

('A`)「お前のかあちゃん美人だよな。萌えるぜ」



(;^ω^)「そんな目で見るなお。咲代はどうしたお」



('A`)「人妻は別腹だ」



(;^ω^)「そうかお・・・。でも俺のかあちゃんはやめてくれお」



('A`)「で?メシ何作るんだ?」



( ^ω^)「とりあえずカレー作るお。帰りにスーパーに寄って買い物するお」



('A`)「そうか。俺も付き合うぜ」



( ^ω^)「いいのかお?」



('A`)「ああ。どうせ暇だしな」





今日はブーンの母の誕生日だ。中学の時に父が亡くなって以来、それまで以上に仕事に励んできた母を少しでも労ってあげたい。

あまり豪華なパーティーはできないけれど、母の好きなチーズケーキを用意して、ささやかにお祝いをしよう。



( ^ω^)(楽しみだお)



その日、ブーンは授業中も落ち着きなく過ごした。

そして放課後にドクオと一緒にスーパーで買い物をしたあと、帰宅した。







54:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:40:19.51ID:9KAOBjGa0

( ^ω^)「・・・・あれ?」



いつもは閉まっているはずの家の鍵があいている。

まさか・・・。



( ^ω^)「ただいまだお」



J(‘ー`)し「おかえりブーン」



( ^ω^)「ちょwwwかあちゃんなんでこんなに早いお」



J(‘ー`)し「今日は本社で研修だったから、早く帰してもらったんだよ。

      ブーン、これから外食にでも・・・」



( ^ω^)「あ・・・・」



J(‘ー`)し「・・・・・・・・あれ、ブーン、ご飯の材料買ってきてくれたの?」



( ^ω^)「今日は俺がカレー作ろうと思って・・・・」



J(‘ー`)し「ブーン・・・・」







57:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:41:52.91ID:9KAOBjGa0

( ^ω^)「でもいいお、今日はどこかにご飯食べに行くお。カレーは明日にするお」



J(‘ー`)し「でもせっかく買ってきてくれたんだし、作ってちょうだい」



( ^ω^)「でも・・・」



J(‘ー`)し「お前は気分屋だからね。今を逃したらもうお前の手料理なんて食べれないかもしれないし」



( ^ω^)「ちょwww明日また作るって言ってるおwwwwww」



J(‘ー`)し「実はお母さん疲れちゃって、外出するの億劫だったんだよ。だからカレー作ってちょうだい」



(*^ω^)「わかったお」



ブーンは張り切って台所に立った。しかしブーンは普段料理をしないので、何をするにも手際が悪かった。

そんな様子を見かねて、母があれこれ口を出して、終いにはほとんどの工程を母がこなしてしまった。

これじゃあいつもと変わらないね、と母は笑いながら言った。





65:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:45:33.18ID:9KAOBjGa0

( ^ω^)「うひょwwwwおいしそうだおwwwwいただきますお」



結局ブーンは野菜を切っただけになってしまったが、それでも母と二人で作ったカレー。いつもよりも何倍も美味しく感じた。

母も嬉しそうにほおばっている。



食後にバースデーケーキがわりのチーズケーキを食べている最中に、母が思い出したように言った。



J(‘ー`)し「そういえば、春に新商品が出るんだけど、試してみてくれない?」



( ^ω^)「今度は何かお?」



J(‘ー`)し「ボディケアの新ブランドなんだけど・・・」



化粧品メーカーの美容部員をしているブーンの母は、未発売の化粧品のサンプルを持ち帰っては、ブーンにモニタリングさせていた。

といっても本格的なスキンケア用品はさすがに使うことができないので、いつも10代向けのニキビケア用品だとか、リップクリームなどを使っていた。







70:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:49:08.95ID:9KAOBjGa0

J(‘ー`)し「パッケージは可愛いんだけど、ティーン向けだからお母さんには若すぎてね」



( ^ω^)「容器がすごく可愛いお。女の子が好きそうだお」



J(‘ー`)し「良かったらハンドクリームだけ試してみてくれない?それでいつものようにこの紙に感想書いてね」



( ^ω^)「わかったお」



J(‘ー`)し「実は他にもサンプルいっぱいもらったんだけど・・・さすがにこんなにいらないわよね」



そう言って母は、リップクリーム、ボディローション、ミルク、クリーム、ボディコロンなど、春に発売されるという新商品のサンプルがたくさん入った紙袋を持ってきた。



J(‘ー`)し「香りもとてもいいんだけど、お母さんには潤いが足りないのよね・・・」



( ^ω^)「良ければ俺がもらうお。使ってみたいお」



J(‘ー`)し「そお?でもブーンには油分が多いかもしれないから、ニキビが増えたらすぐに使うのやめてね」



( ^ω^)「わかったお。これでプリプリお肌になるお」



ブーンはその化粧品を部屋に持ち帰り、タンスの一番下の引き出しに大切にしまった。







74:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:51:24.64ID:9KAOBjGa0







(゚∋゚)「ツンちゃん、もうあがっていいよ。おつかれー」



ξ゚゚)ξ「はい、お疲れ様でした」



いつものように9時半になるちょっと前にバイトが終わった。

ジョルジュは今日は図書館に行ったらしい。そして、ツンが帰宅する頃に電話をくれるとのことだった。

正直気が重い。だけどちょっと期待していた。もうあのコと二人で会わないと、ジョルジュが告げるのを。



家に帰り、リンビングの電気をつけ、まかないでもらったチャーハンを冷蔵庫に入れた。

今日はちょっと食欲がないから、明日のお弁当に入れよう。

そんなことを考えていたところに、ジョルジュから電話がかかってきた。



ピルル〜♪



ξ゚゚)ξ(あれ?ジョルジュ君の家の電話からだ。珍しいな・・・)





78:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:54:58.94ID:9KAOBjGa0

ピッ

ξ゚゚)ξ「もしもし」



( ゚∀゚)「あ、ツン。家に着いた?」



ξ゚゚)ξ「うん。ジョルジュ君ももう部屋?」



( ゚∀゚)「うん。今日もバイトお疲れ様」



ξ゚゚)ξ「ありがと」



今日はジョルジュに会ってすらいない。そんな状態で電話をするのは珍しいから、なんだかちょっと緊張する。



( ゚∀゚)「昨日話してたあのコのことなんだけど・・・」



ξ゚゚)ξ「!」



きた。またあのコの話だ。

まさか、もう二人きりで会わないって決めたとか、そういう話?







81:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:56:17.31ID:9KAOBjGa0

( ゚∀゚)「今日、もう二人っきりで会うのはやめようって言ったんだ」



ξ゚゚)ξ「・・・・・そう・・・」



しまった。そっけない返事をしてしまった。

でも、本当はすごく嬉しい。まさか本当に自分の期待通りになるなんて。



( ゚∀゚)「そしたらあいつ急に泣き出して・・・・」



ξ゚゚)ξ「・・・・・・・」



( ゚∀゚)「”やっぱり私より彼女の方が大切なんだ”って言って・・・・」



ξ゚゚)ξ「・・・・・・」



そりゃそうだよ。女友達よりも彼女が最優先に決まっている。私だってジョルジュを優先してきたんだもの。







84:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:57:57.46ID:9KAOBjGa0

( ゚∀゚)「それで、”私を見てくれるヒトがいなくてつらい、寂しい”って言うんだ」



ξ゚゚)ξ「・・・・・うん・・・・」



( ゚∀゚)「で・・・・・・・・・・泣きながら、吐いちゃってさ」



ξ;゚゚)ξ「・・・・・・・・え?」



( ゚∀゚)「ごめん、ごめんって謝りながら吐いて、泣き続けて・・・・」



ξ;゚゚)ξ「・・・・・・・・」



これはどうやらそのコの気持ちは本物かもしれない。

本気でジョルジュのことが好きに違いない。

そうじゃなきゃ、そこまでしてすがりつくとは思えない。







96:1◆stb.HbmXsI:2006/04/30(日)23:59:34.82ID:9KAOBjGa0

( ゚∀゚)「・・・・・で、ツンには悪いと思うけど」



( ゚∀゚)「そのコについててあげようと思うんだ」



ξ;゚゚)ξ「!?」



ξ;゚゚)ξ「それってどういう意味?」



( ;゚∀゚)「誤解しないでくれ、ツンと別れるとかそんなんじゃない。

     ただ、そのコには受験勉強ですごくお世話になったし、同じ大学を目指す戦友っていうか・・・」



ξ;゚゚)ξ「・・・・・・・・」



( ゚∀゚)「今までお世話になった分のお礼みたいな感じ。

   他についててあげれる奴がいないみたいだし・・・」



ξ゚゚)ξ「・・・・・・・・・・・」





105:1◆stb.HbmXsI:2006/05/01(月)00:01:06.44ID:TfBi0KOB0

( ゚∀゚)「傷ついたコは放っておけないだろ?」



ξ゚゚)ξ「・・・・・・・・・・・・そうだね・・・・」



本当はそのコなんてどうでも良かったが、とりあえず当り障りのない返事をしてみた。



( ゚∀゚)「精神的に弱いコなんだよ。それに更に元カレの浮気で傷ついちゃってて、トラウマになってるみたいなんだ」



ξ゚゚)ξ「・・・・・・・・・・・・」



( ゚∀゚)「せめて受験が終わるまではついててあげようと思う」



ξ゚゚)ξ「そっか・・・・・」



( ゚∀゚)「ツンには寂しい思いさせると思うけど・・・」



ξ゚゚)ξ「・・・・・・・・・・・・・・・・」







111:1◆stb.HbmXsI:2006/05/01(月)00:02:24.98ID:TfBi0KOB0

( ゚∀゚)「あっ」



ξ゚゚)ξ「?」



( ゚∀゚)「ごめん、携帯に電話きた。また明日メールするから」



ξ゚゚)ξ「・・・うん」



( ゚∀゚)「じゃあな」



ツーツーツー



ξ゚゚)ξ(どうせあのコからの電話なんでしょ・・・)



なんだか急に胸のあたりが重くなった。

冷凍して作り置きしていたスープでも温めて軽い夕食にしようと思っていたが、それすら喉を通りそうにない。



ツンはふらふらと階段を上がって、自分の部屋に入り、ベッドに飛び込んだ。





119:1◆stb.HbmXsI:2006/05/01(月)00:04:44.56ID:TfBi0KOB0

ξ゚゚)ξ「・・・・・・・あのコの寂しい気持ちは埋めてあげるのに、私には寂しいの我慢しろってこと?」



急に、名前も知らないあのコへ対して殺意が芽生えた。

彼女がいると分かっている相手に、同情を買うような形で心の隙を見せるなんて卑怯だ。

ジョルジュは受験が終わるまでそばにいるって言っていたけど、もし二人とも同じ大学に合格したら―。

それこそ、自分の目の届かない場所に二人がいってしまう。

自分がいないところで二人に何が起こっても、私は何も知らずに過ごす事になる。

そのコがどのくらい精神的に弱いのかだとか、どの程度心に傷を負ったかは知らないけれど、

どうして私までその事を知らされなきゃいけないのだろうか。



ここで自分が過去のことをジョルジュに話したところで、ただの不幸自慢になってしまう。

先手を取られた、まさしくそんな感じだ。



ジョルジュは、ツンなら大丈夫だと思って、ツンを信用してこのような決断をしたのだろう。

だがそれはツンには重荷でしかなかった。ただの足かせだった。

海の底で、海面に向かって一生懸命泳いでもいつまでたっても光が見えてこない、そんな感じだった。





123:1◆stb.HbmXsI:2006/05/01(月)00:06:21.26ID:TfBi0KOB0

ξ--)ξ「・・・・・・・」



なんか、色んなこと考えたらスッキリした。

そう思い、ツンはジョルジュに電話をかけた。



トゥルルルルル・・・・



( ゚∀゚)「はい、もしもし」



ξ゚゚)ξ「あ、ジョルジュ君?」



( ゚∀゚)「ごめん、またあのコから電話がくるからさ・・・・」



ξ--)ξ「・・・・」



ツンの中で何かがプツッと切れたような気がした。



ξ゚゚)ξ「私さ、どうすればいいの?」



( ゚∀゚)「?ツン・・・?」



ξ゚゚)ξ「そのコのこと、ジョルジュ君はすごく心配してるだろうけど」



ξ;;)ξ「私もそのコの心配しなきゃいけないの?」



(;゚∀゚)「・・・・・・・!!」







129:1◆stb.HbmXsI:2006/05/01(月)00:09:18.83ID:TfBi0KOB0

ξ;;)ξ「勉強が目的とはいえ、女の子と二人で過ごしてたってだけでもすごくつらかった。

      本当は嫌で嫌で仕方なかった。できるなら会わないで欲しかった。

      なのに今度はそのコが立ち直る応援までしなきゃいけないの?」



(;゚∀゚)「いや、そこまで言って・・・」



ξ;;)ξ「同じようなもんじゃない。そのコが元気になるまで私は待ってなきゃいけないんだよ。

       どうしようもないくらいに嫉妬しながら我慢してなきゃいけないんだよ」



(;゚∀゚)「・・・・・・」



ξ;;)ξ「・・・・・・・・私には無理・・・自信ない・・・」



(;゚∀゚)「ツン・・・・」



ツンは溢れ出る涙を頬で感じていた。

今まで、ジョルジュに対してこんなに感情的になったことはあっただろうか。

涙は止め処なく流れてくるが、感情的になりつつも、自分でも驚くほど冷静だった。







135:1◆stb.HbmXsI:2006/05/01(月)00:13:00.89ID:TfBi0KOB0

( ゚∀゚)「ごめん・・・ツンが無理なら、仕方ないな・・・・」



ξ;;)ξ「・・・・・」



( ゚∀゚)「・・・・・・・・わかった」





( ゚∀゚)「別れよう」



ξ;゚゚)ξ「・・・・・・・・・・・・・・え」



思いも寄らない言葉が返ってきた。

体が急激に硬直する。目の前がグラつく。

嫉妬に苦しんでひたすら我慢して・・・。その結果がコレ?



( ゚∀゚)「ツンをそんな気持ちにさせるなんて彼氏として失格だよ」



ξ;゚゚)ξ「・・・・・・・・・・・・・・」



( ゚∀゚)「今までつらい思いさせてごめん。

    でも俺はあのコを放っておけないし、ツンが俺を待てないって言うなら、別れよう」



ξ;゚゚)ξ「・・・・・・・・・・・・・・」







148:1◆stb.HbmXsI:2006/05/01(月)00:16:23.25ID:TfBi0KOB0

ξ゚゚)ξ「・・・・・・・・・・・・・・わかった。

・・・・もう、終わりにしよう」



( ゚∀゚)「・・・・・・・・うん、今までごめん」



ξ゚゚)ξ「ううん・・・・私の方こそ・・・・」



( ゚∀゚)「じゃあ・・・・・・・さようなら」



ξ゚゚)ξ「さようなら・・・・・・・」



プッ

ツーッツーッツーッ



受話器から聞こえる機械音を聞きながら、ツンはしばらく放心した。





156:1◆stb.HbmXsI:2006/05/01(月)00:18:21.18ID:TfBi0KOB0



ジョルジュと、別れた?

あんなに大好きだったジョルジュと?

こんなに突然?



あまりに唐突すぎて事態がうまく飲み込めない。

頭の中をめいっぱい掻き回されている感じだ。

めいっぱい頭をフル回転させようとしても、完全にショートして動かなくなってしまっているようだ。





ξ゚゚)ξ「・・・ふふ・・・変なの・・・もう、涙すら出ないよ・・・」



そう呟くツンの頬には、大粒の涙がぼたぼたと零れ落ちていた。





168:1◆stb.HbmXsI:2006/05/01(月)00:20:01.00ID:TfBi0KOB0

その夜はあまり眠れなかった。

寝苦しくて起きて、寝苦しくて起きてを繰り返していた為、

朝目覚し時計が鳴って起きた後も、頭がすっきりしなかった。



そんな状態で頭が働かないままなんとなく学校に行って、なんとなく授業を受けた。

お昼休みにはまかないのチャーハンが入ったお弁当を食べ、ぼんやりしたまま午後の授業を受け、

放課後にはバイト先へ向かった。



今日はお客さんが少ない日だったので、ボーっとしたまま働いていても特にミスをすることはなかった。

ただただ時間が経つのを待ちながら働き、今日は珍しく9時に上がる事ができた。





ξ゚゚)ξ(・・・・あ、そうだ、コンビニに寄ってジュース買ってかえろ・・・・)



バイト先の通用口を出て、いつも帰る道とは反対側にあるコンビニへ向かおうとした。

その時―



( ゚∀゚)「ツン!」



声をかけられ振り返ると、そこにはジョルジュの姿があった。





179:1◆stb.HbmXsI:2006/05/01(月)00:22:08.38ID:TfBi0KOB0

ξ゚゚)ξ「ジョルジュ君・・・」



( ゚∀゚)「ちょっと・・・いい?」



ξ゚゚)ξ「ごめん、私帰るから・・・」



( ゚∀゚)「待ってくれ!!!」



ジョルジュがツンの腕をつかんだ。



ξ゚゚)ξ「・・・・・なに?」



( ゚∀゚)「昨日はあんなこと言ってごめん!俺もちょっと気が滅入ってて・・・・」



ξ゚゚)ξ「・・・・・・」



( ゚∀゚)「・・・・・ちゃんとやり直したい。昨日の話、取り消してもいいかな?」





189:1◆stb.HbmXsI:2006/05/01(月)00:24:27.37ID:TfBi0KOB0

まただ。

また自分のペースが乱されている。



ξ゚゚)ξ「私の気持ちは変わらないから」



( ゚∀゚)「ツン・・・・」

     ・・・・・・・本気か?」



ξ゚゚)ξ「さようなら」



( ゚∀゚)「・・・・・・・ツン・・・・」



ツンはジョルジュに背を向けて歩き出した。

その後姿に向かって、ジョルジュが急に叫んだ。



( ゚∀゚)「もし俺がっ・・・!!」



ξ゚゚)ξ「?」



ツンは立ち止まった。



( ゚∀゚)「もし俺がもう他の女の子と会わないって言っても別れるって言うのか!?」



ξ゚゚)ξ「!!」







194:1◆stb.HbmXsI:2006/05/01(月)00:25:40.93ID:TfBi0KOB0

”他の女の子とは会わない”

この言葉をどれほど待ちわびただろうか。昨日の電話でも、いつジョルジュからこの言葉が出るかと期待していた。

自分のことをずっと好きでいてくれたジョルジュなら、こう言ってくれると思っていた。

そしてついにこの瞬間、自分が望んだ言葉をジョルジュが言ってくれた。



ツンはうつむいて少し考えた後に、ジョルジュに向かって言った。





ξ゚゚)ξ「もう遅いよ」



(;゚∀゚)「・・・・・・・・・ツン」





ξ゚゚)ξ「やっぱり気持ちは変わりません」



(;゚∀゚)「ツンッ、ごめん、ほんとに俺はもう―」



ξ゚゚)ξ「さよなら」





214:1◆stb.HbmXsI:2006/05/01(月)00:31:36.21ID:TfBi0KOB0

ジョルジュの言葉を遮り、ツンはその場を後にした。

もし昨日、あの時に言ってくれてたら、違う今があったかもしれない。



でも、もう遅い。自分の気持ちはすっかり離れてしまったし、ジョルジュも自分よりもあのコの事で頭がいっぱいなはずだ。

ジョルジュの中で自分の存在が一番大きいのなら、誰よりも自分を優先してくれたはずなのだ。

だけどジョルジュはあのコといることを選んだ。それが何よりの答えだった。





付き合い始めて2ヶ月半。

二人の関係は、幕を閉じた―。







それからしばらくして、ジョルジュはクオリティ高校の”さやか”というコと付き合い始めたことを、ジョルジュとの共通の友人から聞いた。

ツンの中で全てがつながった。ようやく完全に納得できた気がした。



そしてブーンも、ツンとジョルジュが破局したという話を耳にした。

クリスマスも終わり、あと数日で新年を迎えようとしている時だった。



435:1◆stb.HbmXsI:2006/05/02(火)00:02:46.41ID:xfpEm+570



1月1日。新しい年の始まり。

新年を迎えたからと言って、何か特別なことをするわけでもない。

ただおせちを食べて、お餅があれば食べて、つまらない特番を見て、いつもより少しのんびりと過ごすだけだ。

しかし去年と一昨年はスーパーのバイトをしていたので、本当に一日中のんびりできるお正月は3年ぶりだった。



( ^ω^)「あけましておめでとうだお」



J(‘ー`)し「はいおめでとう。これお年玉」



( ^ω^)「うはwwありがとうだおwwwwwwww」



J(‘ー`)し「今日は出かけるの?」



( ^ω^)「ドクオと初詣に行くお」



J(‘ー`)し「そう。ドクオ君にヨロシクね」



外に出ると、さわやかな寒さが身を包んだ。

昨晩まで降り続いた雪は明け方頃にやみ、辺りは真っ白な世界が広がっていた。

いつもより時間が流れるのがゆっくりな気がする。ブーンは、積もった雪の感触を楽しむように歩いていた。







440:1◆stb.HbmXsI:2006/05/02(火)00:05:06.52ID:xfpEm+570

ピンポーン

( ^ω^)「お迎えにきたおー」



('A`)「うーす」



( ^ω^)「どこ行くお?去年と同じ神社でいいかお?」



('A`)「どこでもいい」



( ^ω^)「じゃあバロス八幡宮に行くお」



二人はバスを乗り継いで、市内で一番大きい神社へとやってきた。

初詣でこの神社を訪れる人はとても多い。屋台がたくさん

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